QSV 20130804

2013年8月4日 日曜日 by かわもと眼科院長

今朝は,曇天。雨もパラパラ降っています。

 

今朝は早くから,近所のマクドナルドでドラのんたの原稿を書いています。現在放送中のドラのんたは,「スィートホーム」という作品で,防府出身の種田山頭火の妻・咲野さんの生涯を描いたものです。

物語も佳境に入り,現在執筆中の9月分をもって,物語は終わりになります。咲野の人生をいろいろと調べてみると,何となく懐かしいというか,ノスタルジックな感傷に襲われます。明治時代に生まれ,私が生まれた1年後にこの世を去った咲野の人生を振り返ってみると,やはりそこには「明治女」の一生が浮かび上がってきます。

今の人に,「明治女」と言ったところで何のことだか?という感じでしょうが,我々の世代までは,ギリギリこの言葉のニュアンスが伝わるのではないかと思います。凛とした清々しい女性の一生。咲野の人生はまさにそうした一生でした。ただ咲野の最期は悲劇で終わります。咲野の最期の部分を書きながら,私には私自身の幼い頃の記憶がよみがえってきました。幼い頃,私の家に来るたびに,私に100円札(100円札なんて今の人は知らないですよね!)でお小遣いを呉れていた親戚の叔母。咲野同様にこの私の叔母も不慮の事故がもとで命を落とすことになるのですが,私の母がお見舞いに行っても,決して泣き言を言わず,事故の怪我が痛いだろうに,笑顔で,むしろ母のことを気遣うこの叔母の強さに,咲野の一生を重ね合わせて私は執筆しています。私に咲野や,この叔母の強さの数分の一でもあれば,もう少しまともな人生を送れるのでしょうが。

 

QSV: Quest for Super Vision(究極の見え方の追求)

ドラのんた:毎週金曜日午後6時半からFMわっしょい(76.7MHz)で放送中