穴あきICL(ホールタイプICL)

現在当院で使用しているICL(有水晶体眼内レンズ)はレンズに穴が開いていないタイプですので、ICL手術前に虹彩にレーザーで穴を開ける必要があります。

この穴を開ける処置をしないと術後に眼圧が高くなりますので、必ずレーザーで処置をしています。写真 1.PNGic1写真 2.JPGic6写真 3.JPGic7

 

現在は厚生省未承認で正規輸入されていませんが、最近はICLには穴が開いているタイプのレンズがあります(ホールタイプICL)。写真 2.PNGic2

このホールタイプICLを使うと虹彩にレーザーで穴を開ける処置は不要になります。

レンズの中央の穴から目の中の水(房水)が循環するので眼圧が保たれる構造です。

 

すでにこのホールタイプICLを導入している眼科施設は国内に多数あります。

非常に良いものであることは分かっているのですが、未承認品であることと為替変動と輸入コストを含めると手術費用が高額になってしまいますから当院ではまだ導入していません。

 

このホールタイプICLが年内に厚生省認可されるのでは?と言われています。

レンズがいつからデリバリーされてレンズの価格がどのようになるか未確定ですが、正式に認可されたら当院でも導入したいと考えています。

現状のICLでも充分に良い結果が得られていますが、虹彩にレーザーで穴を開ける侵襲がなくなりますから、さらに目に優しい近視矯正手術に進化すると考えられます。写真 4.JPGic4

多焦点眼内レンズの術後のレーシック

白内障手術は日本で年間に100万眼の手術が行われています。

最近は遠近両用の多焦点眼内レンズを使った白内障手術も行われています。

 

通常の白内障手術では単焦点の人工レンズを使います。

国民健康保険でカバーされますので自己負担割合に応じた費用が必要になります。

 

自由診療での白内障手術は遠近両用の人工レンズを使います。

厚生省認可されている遠近両用の人工レンズは民間保険の先進医療特約を利用して手術を受けることができるので、自由診療ですが先進医療特約を利用される方は現状では安価にこの手術を受けることができます。

 

現在国内で認可されている遠近両用の人工レンズは乱視矯正の効果がありません。

そのため術後に乱視の見えづらさが強ければ角膜を切開する乱視矯正方法やレーシックなどで屈折度数の微調整を行う必要があります。

また乱視がもともと非常に強い人にはこの認可されている遠近両用の人工レンズを使わないこともあります。

 

この方はもともと遠視と乱視と軽い白内障で見づらいとのことで、先進医療を利用して遠近両用の人工レンズを使った白内障手術を行いました。

 

 

白内障手術後に遠視は矯正されましたが乱視はそのまま残っているので、乱視を矯正するレーシックを行うことになりました。

 

現状では厚生省認可の遠近両用の人工レンズは乱視矯正効果がありません。

厚生省未承認ですが白内障手術で乱視も同時に矯正することができるとても良い人工レンズがあります。

先進医療を利用できないので全額自己負担となります。

高額な出費となりますがそのレンズを使うと満足度の高い結果が期待できます。

 

白内障手術後の屈折矯正手術

一般診療で最も多い手術は白内障手術です。

近年の高齢化で症例数は非常に増えており日本での年間の症例数は100万眼と言われています。毎年100万眼ですから・・・レーシックとは比較できないくらいの症例数が毎年行われています。

 

水晶体は加齢とともに混濁してきます。これが白内障でそのために視力低下が起こります。

白内障手術は目の中の水晶体を人工レンズに入れ替える手術です。

一般的に白内障手術は水晶体を人工レンズに置換するだけのシンプルな術式と考えられています。

人工レンズで遠視や近視を調整することもできます。一部の人工レンズでは乱視を軽減することもできます。

 

安全性の高い白内障手術ですが非常に稀ですが眼内レンズの度数誤差が生じることもありますし、手術前の検査では分からなかった眼底の病気や角膜の歪みが手術後に見つかり、思っていたよりも視力が改善しないといったこともあります。

 

この方は白内障手術後に右目の見え方がスッキリしないと言われました。

レーシックの検査で使用する検査機器でよく調べてみました。

視力検査でも右目はスッキリ見えていないようですし、左目との度数差も大きいです。 

この方の見え方を特殊な機械で調べてみると右目の角膜には高次収差といわれる光の歪みが大きいことが分かりました。

屈折度数の左右差の補正と角膜の収差の軽減を目指して右目をエキシマレーザーで矯正する予定になりました。角膜の厚さがやや薄いですし角膜の収差軽減を目的に行いますのでラゼックで手術予定になりそうです。

軽い近視をICLで矯正するメリット

もともとドライアイが強い方の場合にはレーシックを行うと術後にドライアイが悪化してしまうリスクがあります。

そのためもともとドライアイが強い方の場合にはICLを行うことで術後のドライアイの悪化を回避することができます。

 

ICL(有水晶体眼内レンズ)による近視矯正手術は主に高度近視の方を対象に行っていますが、先日ICLを行った方は比較的軽い近視度数で角膜厚はレーシックの安全基準をクリアしていました。しかしレーシック術後のドライアイの悪化を危惧されてICLでの矯正をご希望されました。

術後翌日はそれほどクリアな視力に改善していませんが、術後2日目にはわりと見えやすくなり不便のない見え方になったと言われました。

角膜を切開してレンズを目の中に入れるので、術後1ヶ月くらいは手術前よりも角膜乱視が強くなりますが、術後1~2ヶ月くらいで術前と同等の角膜乱視に落ち着いていきます。

 

レーシックとICLの術後で大きく異なるのが術後ドライアイです。

レーシックの術後は目が乾くようになったと感じる方が多いですが、ICLの術後はドライアイがほとんど生じません。

ICLは角膜を削らずに視力矯正してドライアイも生じにくい非常に良い術式だと思います。

 

ICLの術後経過

毎月コンスタントに行っているICL手術。

ICLとは、水晶体を残したまま近視乱視を矯正するレンズを目の中にインプラントする方法です。有水晶体眼内レンズ挿入術と言われています。

今週のICLを行った方はもともと高度近視のためICLを選択されました。

術後結果は手術翌日で1.0~1.5の視力が得られています。

角膜を切開してレンズを目の中に入れるので、検査データでは術後1か月程度は角膜乱視が少し気になりますが、日常生活に不便を感じることはないです。

この方は起床時から良く見えて大丈夫そうだったので翌日検診は自分で運転してきましたと。。。

 

このICLという屈折矯正方法は夜間は人工レンズ特有のグレア・ハローが気になるかもしれませんが、日中の見え方は手術翌日から日常生活に支障ない視力が得られます。

ICLは高度近視の方に推奨していますが、角膜を削らないこと、レンズを取り出せば元の状態に戻せるというメリットからレーシック・ラゼックの適応の方にもおすすめしています。

 

消費者庁のレーシックの報道

先月消費者庁のレーシックの報道に対して日本屈折矯正学会から報告がありました。

あらためてレーシックは安全な術式であると。

私もそう考えています。

 

ネット上ではレーシックに関していろいろなことが書かれていますが、私はレーシックという手術は安全な術式であると考えていますので自分自身がレーシックを受けています。

 

 

ネットでメガネが最強最高と書いてあっても、私はこのままメガネで過ごす生活は最低だと考えたので手術を受けました。

ネットでコンタクトレンズで充分と書いてあっても、私はコンタクトレンズに不便を感じていたので手術を受けました。

 

メガネやコンタクトレンズで不便を感じていない人はわざわざレーシックを受ける必要はないと思います。

 

私はレーシックを受けて約10年経ちますがなんの不便を感じません。このレーシックという手術の結果に満足しています。

 

消費者庁からの報道があったように一定数の不具合を感じている人は実際にいるのかもしれませんが、このレーシックという手術が悪いものであるという昨今の風潮は非常に残念に思います。

角膜デルモイドの術後

レーシックをご希望されて来院された方の左目の耳側周辺にできものがあります。

これは角膜輪部デルモイドという先天性に認められる良性腫瘍です。

小児期に弱視の原因となるので切除されることが多いですが、弱視にならずに視力が発育して少し乱視がある程度だと放置されていることもあるようです。

この状態のままレーシックやラゼックは行うことは出来ません。

 

このデルモイドを除去しました。

除去するだけだと組織欠損部分ができるので、デルモイドを除去したところには部分的な表層角膜移植を行います。

 

角膜形状解析の画像でもデルモイドを除去しただけで角膜乱視が改善されています。

 

もうしばらく経過観察してデルモイドを除去したところが落ち着いて角膜乱視が安定化してから屈折矯正手術の予定を立てることになりそうです。

顆粒状角膜変性

顆粒状角膜変性症という遺伝性の角膜の病気があります。

角膜が混濁してきて徐々に視力低下する病気です。

混濁の程度にもよりますがエキシマレーザーで角膜を削ることで混濁を除去することができます。

この方の場合は角膜混濁も視力に影響していますが、白内障も視力低下の原因になってそうです。

まずはエキシマレーザーで角膜混濁を可能な範囲で除去して、状態が落ち着いたら白内障手術で水晶体を人工レンズに入れ換える手術の予定になりそうです。 

 

日常生活に支障がある見え方=自動車運転に支障が出てきた・・・と感じて眼科受診される方が多いようです。

ですので一般眼科診療での視力回復の目安は、自動車免許の更新に必要な0.7以上の視力の維持を目標にすることが多いです。

 

ICLのレンズ納期期間

今年も残すところわずかとなりました。

レーシックは来週も手術の予定がありますが、ICLは術後検診の都合で年内の予定はありません。

ICLは近視乱視の度数によりますが、ほとんどの症例でカスタムオーダーのレンズになります。そのためレンズをオーダーしてからクリニックにレンズが届くまで1ヶ月~1ヶ月半程度お待ちいただくことになります。

レンズは出来上がったら工場出荷されるためか、片目のレンズは早々に届いたけど、もう片目のレンズはなかなか届かない・・・ということがあります。

ICLのご予約を頂いたらレンズをオーダーして両目のレンズがそろったら手術予定日のご案内をしています。

そのため最初の検査の来院から手術日まで2ヶ月くらいお待ちいただくこともあります。

 

角膜デルモイド

レーシックをご希望されて来院された方です。

左目の耳側周辺にできものがあります。

これは角膜輪部デルモイドという先天性に認められる良性腫瘍です。

 

小児期に弱視の原因となるので切除されることが多いですが、弱視にならずに視力が発育して少し乱視がある程度だと放置されていることもあるようです。

この方も昔は眼科に通院していたけど特に不便はしていないのでそのまま日常生活を過ごしていたそうです。

この状態のままレーシックやラゼックは行うことは出来ませんので、まずはこのデルモイドを除去する予定にしました。

除去するだけですと組織欠損部分ができるので、デルモイドを除去したところには部分的な表層角膜移植を行います。

角膜形状解析の画像をみるとデルモイドを除去するだけでも角膜乱視が改善されそうな印象があります。

そのためデルモイドを除去したところが落ち着いて角膜乱視が安定化してから屈折矯正手術の予定を立てることになりそうです。