アベリノ角膜変性症

遺伝性角膜疾患・・・角膜に異常を来たす遺伝疾患は多々あります。

最近よく聞かれるのはアベリノ角膜変性症です。

アベリノ角膜変性症は遺伝性角膜疾患のひとつです。

 

進行すると上記写真のように角膜に混濁が生じてくるので視力低下を来たします。

遺伝子疾患ですので根本的には治療は出来ませんが、視力低下の進行を遅らせる方法はあります。

方法は・・・角膜の混濁をエキシマレーザーで削って除去する方法です。

混濁を除去しても時間経過で徐々に混濁が再発してくる症例もあります。

若くして高度な混濁が進行する場合は角膜移植を行うこともあります。

遺伝性疾患ですのでご家族で同様の疾患の方がいらっしゃらないか確認させていただくこともあります。最終的な確定診断のために遺伝子タイプを調べるための遺伝子検査を行うことはあります。

 

仮にこのような角膜疾患の患者様が屈折矯正手術をご希望された場合には・・・

レーシックでフラップ作成すると、フラップ下に混濁が強くなることがあるのでレーシックを行うことは不可です。

基本的にラゼックで角膜を削って屈折矯正と混濁除去を同時に行うようにしています。

もちろん混濁の程度が強い場合には矯正の限界、術後視力の限界はあります。

遺伝子疾患なので長期経過で再び角膜に混濁が生じてくることもあります。

治療の限界はあります。遺伝子疾患なので根治治療は難しい疾患です。

しかし手術前よりも視力回復をする症例が多く喜ばれる患者様が多いです。